【エビデンス】葉酸(ビタミンB9)の6つの効果と男性サポート!

葉酸(ビタミンB9)は、葉酸はビタミンB群と言われる水溶性ビタミン一つであり、健康維持に重要な役割を果たします。特に、心血管系の健康、勃起機能の改善、認知機能のサポートなどに効果が期待されています。

葉酸やビタミンB群は、アスパラガス、ほうれん草、ロメイン、ルッコラなどの濃い葉物野菜から効率的に摂取できます。

では、葉酸がどんな効果が期待できるのか研究データをもとに効果的な摂取方法をお話しします。

※臨床試験(エビデンス)の成分データは、医薬品とは違い効果を保証するものとしてではなく、成分の基本的な知識として参考にしてください。

葉酸の勃起機能に対する効果

葉酸は血流を改善し、勃起機能をサポートすると考えられています。男性の医学雑誌「Andrologia」に掲載された研究では、葉酸不足がED(勃起不全)の要因の一つとなることが示唆されています。

また、2020年の研究では、EDを経験した男性が葉酸サプリメントを3ヶ月摂取することで勃起機能に改善が見られたと報告されています。

このように、葉酸は男性機能をサポートしてくれることが分かっています。また、葉酸は、NO放出につながる生化学的経路をサポートするため、NOを放出する成分と同時に摂取することでより男性機能をサポートする可能性が高まります。

参考文献

Karabakan M, Erkmen AE, Guzel O, Aktas BK, Bozkurt A, Akdemir S. Association between serum folic acid level and erectile dysfunction. Andrologia. 2016 Jun;48(5):532-5.

Elshahid ARM, Shahein IM, Mohammed YF, Ismail NF, Zakarria HBAE, GamalEl Din SF. Folic acid supplementation improves erectile function in patients with idiopathic vasculogenic erectile dysfunction by lowering peripheral and penile homocysteine plasma levels: a case-control study. Andrology. 2020 Jan;8(1):148-153.

Meldrum DR, Gambone JC, Morris MA, Ignarro LJ. A multifaceted approach to maximize erectile function and vascular health. Fertil Steril. 2010 Dec;94(7):2514-20.

葉酸の健康的な効果

葉酸は健康的な生活を過ごすためにとても重要な成分の一つになります。

体重調整

メタボリックシンドロームの発生率と葉酸の状態に関するテキサス州立大学らの研究で、「葉酸」「ビタミンB6」「ビタミンB12」の摂取量とメタボリックシンドロームの発生率は、逆相関していることがわかりました。つまり、葉酸の血清濃度が高いほど肥満になりにくい可能性があるので肥満予防として期待できます。

参考文献

Zhu J, Chen C, Lu L, Shikany JM, D’Alton ME, Kahe K. Folate, Vitamin B6, and Vitamin B12 Status in Association With Metabolic Syndrome Incidence. JAMA Netw Open. 2023;6(1):e2250621.

血管リスクの低減

葉酸は動脈硬化の一因となるホモシステインのレベルを下げることにより、心血管疾患のリスクを減少させる可能性があります。例えば、健常な高齢者276名を対象にした研究では、「葉酸」「ビタミンB6」「ビタミンB12」のサプリメントを2年間摂取した結果、ホモシステインレベルが減少し、動脈硬化予防効果が示唆されました。

参考文献

Cui S, Li W, Lv X, Wang P, Gao Y, Huang G. Folic Acid Supplementation Delays Atherosclerotic Lesion Development by Modulating MCP1 and VEGF DNA Methylation Levels In Vivo and In Vitro. Int J Mol Sci. 2017 May 5;18(5):990.

目のリスク軽減

「葉酸」「ビタミンB6」「ビタミンB12」は、目の健康にも良い影響を与える可能性を示唆しています。ハーバード大学の研究で、「葉酸」「ビタミンB6」「ビタミンB12」の併用使用により、加齢黄斑変性症(AMD)のリスクを軽減する可能性があることがわかりました。

参考文献

Christen WG, Glynn RJ, Chew EY, Albert CM, Manson JE. Folic acid, pyridoxine, and cyanocobalamin combination treatment and age-related macular degeneration in women: the Women’s Antioxidant and Folic Acid Cardiovascular Study. Arch Intern Med. 2009 Feb 23;169(4):335-41.

メンタルサポート

うつ病患者は非患者に比べて血中の葉酸レベルが低い傾向にあります。うつ病の発症メカニズムは複雑で明確ではありませんが、葉酸不足が関連している可能性が示唆されています。葉酸の摂取とうつ病改善の直接的な関連性はまだ確立されていませんが、うつ病のリスク低減のためにも葉酸の適切な摂取が重要であると考えられます。

参考文献

Bender A, Hagan KE, Kingston N. The association of folate and depression: A meta-analysis. J Psychiatr Res. 2017 Dec;95:9-18.

脳の状態サポート

葉酸の低い血中レベルは、脳の神経細胞における炎症リスクの増大と関連しています。これが認知症、特にアルツハイマー病の発症に寄与する可能性があります。具体的には、アルツハイマー病患者に対して6ヶ月間、葉酸サプリメントを投与した研究では、葉酸摂取により炎症反応が改善されたとの結果があります。

別の研究では、軽度認知障害を持つ患者180人に対し、2年間400μg/日の葉酸を投与したところ、IQ値の改善と炎症マーカーの低減が見られました。

このように、葉酸は脳の状態を維持サポートしてくれる可能性があります。

Chen H, Liu S, Ji L, et al. Folic Acid Supplementation Mitigates Alzheimer’s Disease by Reducing Inflammation: A Randomized Controlled Trial. Mediators Inflamm. 2016;2016:5912146.

Chen H, Liu S, Ji L, et al. Folic Acid Supplementation Mitigates Alzheimer’s Disease by Reducing Inflammation: A Randomized Controlled Trial. Mediators Inflamm. 2016;2016:5912146.

葉酸の効果的な摂取法

推奨量

葉酸やビタミンB群は、アスパラガス、ほうれん草、ロメイン、ルッコラなどの濃い葉物野菜から効率的に摂取できます。日本人の食事摂取基準では、葉酸の一日の摂取の推奨量を成人は男女ともに240㎍とされています。

また、継続的に摂取することが実感するためには大切になります。葉酸に関する研究では3ヶ月〜の摂取の継続期間であるものが多くありました。

葉酸と相性がいい成分

葉酸と相性がいい成分の一つに「ビタミンB6」「ビタミンB12」であり、数多くの研究にて葉酸とビタミンB6、12の併用効果を示したデータがあります。日本人の食事摂取基準では、ビタミンB6は、1日に1.4㎎、ビタミンB12は、1日に2.4µgになります。

葉酸に基本的に副作用はなく、ビタミンB群である栄養素は体にとって必要不可欠なので、過剰摂取を避けて適量を体に摂取することが必要です。

まとめ

これらの葉酸の摂取は、日々の健康維持に役立つことが期待されます。継続的に摂取し続けることが成果を実感するために必要なので、サプリメントを利用したり継続しやすい方法を選択することが重要になりますね。

また、葉酸を単体で摂取するよりも「ビタミンB6」や「ビタミンB12」など成分を掛け合わせて摂取した方が、目的を果たすために適切なアプローチができたりと、「適切な成分量」と「適切な組み合わせ」を考えた継続的な摂取は大切ですね。