マグネシウムの効果が凄い!理想的な摂取法と効果4選

マグネシウムは、人体の健康維持に不可欠なミネラルであり、300種類以上の体内酵素の活動を助ける重要な役割を担っています。マグネシウムは男性機能に大きく関係するテストステロン生成にも影響しており、健康的に過ごすために大切なミネラルなのです。

この記事では、マグネシウムが男性ホルモンであるテストステロンへの効果や健康に関する効果についてお話しします。

マグネシウムとは

マグネシウムは、食事から摂取され、エネルギー生成や栄養素の代謝に関与しています。さらに、骨や歯の形成、筋肉収縮、神経伝達、体温調節、血圧調整などにも影響を及ぼします。

マグネシウム不足は、筋肉のけいれんや骨粗しょう症、神経・精神疾患のリスク増加につながることが知られています。また、心臓病、高血圧、糖尿病、脳卒中といった深刻な健康問題との関連性も指摘されています。

そして、日本人の食事摂取基準では、18歳以上の男女におけるマグネシウムの摂取推奨量が定められていますが、多くの日本人がこの目安量を満たしていないことが分かっています。

なので、マグネシウムは、緑葉野菜、ナッツ、種子、全粒穀物などに豊富に含まれているので、これらの食品を日常的に摂取することで、体内のマグネシウムレベルを維持することが大切です。また、マグネシウムサプリメントも、食事からの摂取が不十分な場合に有効な選択肢となります。

テストステロンのサポート

マグネシウムは、テストステロンをサポートして男性機能にとってポジティブな影響をもたらします。

専門雑誌「Biological Trace Element Research」で掲載された論文データで、運動者と運動習慣がない人に対してマグネシウムを補給した結果、運動者は24%、運動習慣がない人は10%、テストステロンレベルが上昇する事がわかりました。

また、高齢男性を対象にした研究で、血中マグネシウムレベルが高い高齢男性はテストステロンレベルも高い傾向があることがわかりました。

そして、適量のマグネシウムを摂取することで、ビタミンD欠乏症のリスクを軽減できる可能性がある事が研究で明らかにされたので、適量のマグネシウムを摂取することで、ビタミンD欠乏症のリスクを軽減できることも分かったのです。

テストステロンは炎症に弱く、マグネシウムには抗炎症作用がある為、テストステロンをケアして改善する役割を持ちますね。

参考文献

Cinar V, Polat Y, Baltaci AK, Mogulkoc R. Effects of magnesium supplementation on testosterone levels of athletes and sedentary subjects at rest and after exhaustion. Biol Trace Elem Res. 2011;140(1):18-23.

Maggio M, Ceda GP, Lauretani F, et al. Magnesium and anabolic hormones in older men. Int J Androl. 2011;34(6 Pt 2):e594-e600.

マグネシウムの健康的な効果

運動能力のサポート

マグネシウムは筋肉の収縮やエネルギー生成に関わるため、スポーツパフォーマンスの向上にも影響を与える重要なミネラルです。瞬発力を必要とするスポーツでは糖質、持久力を要するスポーツでは脂質が主なエネルギー源となり、マグネシウムはこれらの代謝に関与します。

加齢に伴う筋肉量や筋力の低下にも、マグネシウムの摂取が影響を与えることが示唆されています。研究では、マグネシウム摂取が多いほど、加齢による筋肉量や筋力の低下を抑制し、慢性炎症との関連も低下することが示されました。

参考文献

Welch AA, Kelaiditi E, Jennings A, Steves CJ, Spector TD, MacGregor A. Dietary Magnesium Is Positively Associated With Skeletal Muscle Power and Indices of Muscle Mass and May Attenuate the Association Between Circulating C-Reactive Protein and Muscle Mass in Women. J Bone Miner Res. 2016;31(2):317-325. 

メンタルサポート

マグネシウムは神経・精神機能においても重要な役割を担っています。うつ病や不安症状などの精神障害とマグネシウムの不足との関連が指摘されており、マグネシウムの補給がこれらの症状の改善に効果を示すことも報告されています。

126名の成人を対象にした研究では、マグネシウムの摂取により、うつ病のスクリーニングスコアが2週間以内に改善される結果が得られました。精神的ストレスを受けやすい人にとって、マグネシウムの補給が有効であることを示唆しています。

ストレスは、テストステロンに悪影響を与えることが分かっていることからも、マグネシウムはテストステロンにとって間接的にもサポートします。

参考文献

Tarleton EK, Littenberg B, MacLean CD, Kennedy AG, Daley C. Role of magnesium supplementation in the treatment of depression: A randomized clinical trial. PLoS One. 2017;12(6):e0180067. Published 2017 Jun 27. 

睡眠サポート

マグネシウムは睡眠の質の改善にも効果的です。高齢46名を対象に行われた研究では、8週間500mgのマグネシウム摂取により、不眠症の症状や睡眠に関与するホルモンの濃度が改善されました。これは、入眠までの時間を短くし、より快適な睡眠を促す効果があると考えられます。

睡眠不足は、ストレスレベルを高めてしまい、テストステロンの低下を引き起こしてしまうため、テストステロンと睡眠は大きく関連性がありますので、睡眠はとても大切ですね。

参考文献

Abbasi B, Kimiagar M, Sadeghniiat K, Shirazi MM, Hedayati M, Rashidkhani B. The effect of magnesium supplementation on primary insomnia in elderly: A double-blind placebo-controlled clinical trial. J Res Med Sci. 2012;17(12):1161-1169.

マグネシウムの効果的な摂取方法

マグネシウムの摂取量

推奨されるマグネシウムの一日の摂取量は、成人男性で340mgから370mgです。しかし、実際の平均摂取量は多くの成人男性でこの推奨量を100mg程度下回っており、これは積極的にマグネシウムを摂取する必要があることを示唆しています。

マグネシウムと相性のいい成分

複数の研究によると、マグネシウムと相性がいい成分は「マグネシウムとビタミンD」「マグネシウムと亜鉛」「マグネシウムと亜鉛とセレン」などの有効性が示されたデータがあり、「ビタミンD」「亜鉛」「セレン」などは同時摂取する場合には相性がいい成分になります。

これらの研究では、マグネシウムが相互に作用していることを示しています。例えば、ビタミンDの代謝にマグネシウムが必要であり、その摂取量がビタミンDの状態に影響を及ぼすことが明らかになっています。

マグネシウムは、単体としてもテストステロンへアプローチしますが、その他の成分に対して重要な立ち位置となる成分なのでマグネシウムと一緒に相性がいい成分を摂取することは効果を期待する上で大切です。

参考文献

Dai Q, Zhu X, Manson JE, Song Y, Li X, Franke AA, Costello RB, Rosanoff A, Nian H, Fan L, Murff H, Ness RM, Seidner DL, Yu C, Shrubsole MJ. Magnesium status and supplementation influence vitamin D status and metabolism: results from a randomized trial. Am J Clin Nutr. 2018 Dec 1;108(6):1249-1258.

Brilla, L. & Conte, V.. (2000). Effects of a novel zinc-magnesium formulation on hormones and strength. Journal of Exercise Physiology Online. 3. 26-36.

Sahin K, Orhan C, Kucuk O, Tuzcu M, Sahin N, Ozercan IH, Sylla S, Ojalvo SP, Komorowski JR. Effects of magnesium picolinate, zinc picolinate, and selenomethionine co-supplementation on reproductive hormones, and glucose and lipid metabolism-related protein expressions in male rats fed a high-fat diet. Food Chem (Oxf). 2022 Jan 27;4:100081.

マグネシウムの副作用

基本的に、マグネシウムは体にとって必要な栄養素なので副作用はありません。また、現在のところ、マグネシウムの過剰摂取による健康被害は報告されていませんが、どのような成分も適切な量を摂取することが望ましいです。

まとめ

継続的に摂取し続けることが成果を実感するために必要なので、普段の食事や日光浴で十分な摂取が難しいと感じる場合には、サプリメントを利用するなど価格帯を含めて、継続しやすい方法を選択することが重要になりますね。

また、マグネシウム単体だけでなく、「ビタミンD」「亜鉛」「セレン」など相性がいい成分を同時摂取するなど「適切な成分量」と「適切な組み合わせ」を考えた継続的な摂取はとても大切です。