【研究】ビートルートがヤバい!男性が注目する夜の効果6選!

ビートルート/ビーツはその鮮やかな赤紫色で知られる野菜で、原産地はヨーロッパと北アフリカです。現在ではオーストラリアやニュージーランド、オランダが主要な生産地として知られています。

近年、ビートルートはその高い栄養価により、さまざまな健康効果が注目されています。具体的には、運動能力の向上、貧血の改善、高血圧の管理、糖尿病の緩和などに効果があると報告されており、男性にとっても救世主とも言われています。

では、そんなスーパーフードと言われるビーツ/ビートルートについてお話ししていきます。

※臨床試験(エビデンス)の成分データは、医薬品とは違い効果を保証するものとしてではなく、成分の基本的な知識として参考にしてください。

ビーツ/ビートルートが凄い効果

ビートルートに含まれる硝酸塩は血流を上昇させる効果があります。硝酸塩は体内で亜硝酸塩に変換され、最終的に一酸化窒素(NO)を合成します。この一酸化窒素は血管拡張作用を持ち、血流を向上させます。

硝酸塩からNOを産生するのに、①「硝酸塩を摂取する」②「体に吸収して濃縮されて唾液となり口に戻る」→③「唾液が口の中の菌で亜硝酸塩(NO2)に変換」→④「胃酸でNO2がNOに変換」するのです。

そして、ビーツ・ビートルートには硝酸塩以外にも豊富な栄養素も豊富な原料から摂取できるのです。

例えば、亜鉛、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄などの豊富なミネラルや強力な抗酸化作用があるベタレイン、フラボノイド、ポリフェノールなど多岐にわたる栄養素により、体全体の健康をサポートする食品として注目されています。

参考文献

Lundberg JO, Weitzberg E, Gladwin MT. The nitrate-nitrite-nitric oxide pathway in physiology and therapeutics. Nat Rev Drug Discov. 2008;7(2):156-167. doi:10.1038/nrd2466

男性の勃起機能に対する効果

血流サポートは、夜の力不足を感じている男性にとってポジティブな影響をもたらすことがあるんですね。

メカニズムは、一酸化窒素の「平滑筋へのアプローチ」。平滑筋は我々の体内の血管の壁や内臓に存在し、その動きをサポートしています。一酸化窒素がこれらの平滑筋に作用することで、血流がサポートされるとともに、男性機能の維持にも良い影響をもたらすと言われています。

NO不足が勃起不全(ED)の一因となることが分かっているので、ビートルートによる一酸化窒素は、勃起を維持するために重要な役割を担っており、これがビートルートが男性の性的パフォーマンスに良い影響を与えるとされる理由です。

また、勃起不全(ED)の一因として高血圧が挙げられており、血管への損傷を引き起こし、陰茎への血流を阻害することで、EDを引き起こす可能性があるのです。このため、ビートルートジュースは血圧を下げると同時に、勃起機能の改善にも役立つ可能性があります。

参考文献

Rew KT, Heidelbaugh JJ. Erectile Dysfunction. Am Fam Physician. 2016 Nov 15;94(10):820-827.

Menafra D, de Angelis C, Garifalos F, Mazzella M, Galdiero G, Piscopo M, Castoro M, Verde N, Pivonello C, Simeoli C, Auriemma RS, Colao A, Pivonello R. Long-term high-dose L-arginine supplementation in patients with vasculogenic erectile dysfunction: a multicentre, double-blind, randomized, placebo-controlled clinical trial. J Endocrinol Invest. 2022 May;45(5):941-961.

ビーツ/ビートルートの健康的な効果や作用5選

ビートルートには男性機能にとってポジティブな影響をもたらすだけでなく健康的な影響をもたらす可能性もあります。

血流サポート

ビートルートに含まれる硝酸塩は血流をサポートさせる効果があります。硝酸塩は体内で亜硝酸塩に変換され、最終的に一酸化窒素(NO)を合成します。この一酸化窒素は血管拡張作用を持ち、血流を向上させます。臨床試験により、ビートルートジュース群での亜硝酸塩濃度の上昇はプラセボ群と比べて統計的に有意に高いことが確認されています。

参考文献

Bailey SJ, Winyard P, Vanhatalo A, Blackwell JR, Dimenna FJ, Wilkerson DP, Tarr J, Benjamin N, Jones AM. Dietary nitrate supplementation reduces the O2 cost of low-intensity exercise and enhances tolerance to high-intensity exercise in humans. J Appl Physiol (1985). 2009 Oct;107(4):1144-55.

血圧の低下

高血圧は心血管疾患の主要なリスク要因です。ビートルートに含まれる硝酸塩が一酸化窒素の産生を促し、血管を拡張させることで血圧を下げる効果があります。高血圧患者を対象にした研究では、毎日250mLのビートルートジュースを摂取すると、2週間後に血圧低下が確認されました。

参考文献

Brzezińska-Rojek J, Sagatovych S, Malinowska P, Gadaj K, Prokopowicz M, Grembecka M. Antioxidant Capacity, Nitrite and Nitrate Content in Beetroot-Based Dietary Supplements. Foods. 2023 Feb 27;12(5):1017.

運動パフォーマンスの向上

ビーツ/ビートルートはアスリートにも注目されています。

硝酸塩の摂取により、2~3時間以内の運動パフォーマンスが向上することが示されています。ビートルートは、特に有酸素運動や筋トレのパフォーマンス向上に有効です。一定作業速度の運動テストにおいて、ビートルートジュースを摂取した群はプラセボ群と比較して、疲労までの時間が長くなったことが確認されました。

また、ビートルートジュースを摂取した群は、筋トレの反復回数や総挙上重量がプラセボ群に比べて向上しました。運動後の筋疲労回復にも効果があり、ビートルートジュースを摂取したグループはプラセボ群に比べて疲労感が低かったとの研究結果があります。

このようにスタミナにも最大瞬発力にも効果的ですね。さらには回復力にも期待ができる優れものです。

参考文献

Rasica L, Porcelli S, Marzorati M, Salvadego D, Vezzoli A, Agosti F, De Col A, Tringali G, Jones AM, Sartorio A, Grassi B. Ergogenic effects of beetroot juice supplementation during severe-intensity exercise in obese adolescents. Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol. 2018 Sep 1;315(3):R453-R460.

Mosher SL, Sparks SA, Williams EL, Bentley DJ, Mc Naughton LR. Ingestion of a Nitric Oxide Enhancing Supplement Improves Resistance Exercise Performance. J Strength Cond Res. 2016 Dec;30(12):3520-3524.

Clifford T, Berntzen B, Davison GW, West DJ, Howatson G, Stevenson EJ. Effects of Beetroot Juice on Recovery of Muscle Function and Performance between Bouts of Repeated Sprint Exercise. Nutrients. 2016 Aug 18;8(8):506.

コレステロール値

ビートルート、心血管健康において重要な役割を果たす可能性があり、血圧の低下とコレステロール値の改善に注目が集まっています。

高脂血症を持つウサギにおいて心血管疾患のリスク要因となるコレステロールレベルに与える影響を評価するための研究が行われた結果、ビートルート粉末を投与されたウサギの血中総コレステロール値、LDL(悪玉)コレステロール値、中性脂肪値が有意に減少しました。

この結果から、ビートルートがコレステロール値を改善し、動脈硬化や心血管疾患のリスクを低減する可能性を示唆しています。

参考文献

Sarfaraz S, Ikram R, Munawwar R, Osama M, Gul S, Sufian M. Rising trend of Nutraceuticals: Evaluation of lyophilized beetroot powder at different doses for its hypolipidemic effects. Pak J Pharm Sci. 2021 Jul;34(4):1315-1322.

肝機能障害の改善

ビートルートに含まれるベタレインの強い抗酸化作用は、肝臓の保護にも効果があることが示されています。肝機能に障害を持っている人を対象に、ビートルートパウダーを補給した研究では、消化不良、鼓腸などの症状が大幅に改善されたことが報告されています。

また、地中海食も同様に効果的であり、ビーツジュースと地中海食の組み合わせはさらなる効果の向上を示しました。

参考文献

Fateh HL, Rashid SA, Muhammad SS, Al-Jaf SH, Ali AM. Comparing effects of beetroot juice and Mediterranean diet on liver enzymes and sonographic appearance in patients with non-alcoholic fatty liver disease: a randomized control trials. Front Nutr. 2023 Aug 17;10:1181706.

ビーツ/ビートルートの効果的な摂取方法3選

サビート

缶詰や加工されたビートルートは、生のビートルートと比べて栄養価が低くなる傾向にありますので、生のビーツ/ビートルートは最も栄養価が高い形態です。しかし、その独特の味が苦手な方や継続的に毎日、摂取が難しい場合もあります。

なので、その場合には、ジュースやサプリメントとしての摂取が推奨されます。また、サプリメントの場合には、「サビート」を活用することで、ビートルートの栄養素を損なわず、硝酸塩を2%以上含有するように規格化されたビートルートの有効成分を濃縮した抽出物になります。

※サビート®はサビンサジャパンコーポレーションの登録商標です。

サビートと相性のいい成分

NOの濃度を高めるには、NO3であるビートルート(ビーツ)とシトルリンは相性がいいことが研究でわかりました。血管に関するデータや運動機能に関するデータのほとんどが硝酸塩による血流上昇が重要な鍵なので、ビーツのみの摂取よりもシトルリンとの同時摂取が望ましいですね。

また、シトルリンはアルギニンとの相性が良く、日本を含む複数の研究でシトルリンとアルギニンの組み合わせがNOの体内効率が効果的かつ迅速に増強することが報告されています。

どの研究データも即効性が期待できるものではなく継続的に摂取を続けることで一定の成果が表れています。

参考文献

Khalaf D, Krüger M, Wehland M, Infanger M, Grimm D. The Effects of Oral l-Arginine and l-Citrulline Supplementation on Blood Pressure. Nutrients. 2019 Jul 22;11(7):1679.

Burgos J, Viribay A, Fernández-Lázaro D, Calleja-González J, González-Santos J, Mielgo-Ayuso J. Combined Effects of Citrulline Plus Nitrate-Rich Beetroot Extract Co-Supplementation on Maximal and Endurance-Strength and Aerobic Power in Trained Male Triathletes: A Randomized Double-Blind, Placebo-Controlled Trial. Nutrients. 2021;14(1):40. Published 2021 Dec 23.

Kim IY, Schutzler SE, Schrader A, Spencer HJ, Azhar G, Deutz NE, Wolfe RR. Acute ingestion of citrulline stimulates nitric oxide synthesis but does not increase blood flow in healthy young and older adults with heart failure. Am J Physiol Endocrinol Metab. 2015 Dec 1;309(11):E915-24.

サビートの摂取量タイミング

本番前、運動前に硝酸塩の効果を最大化したい場合、運動の約2~3時間前に硝酸塩を摂取することが推奨されています。研究によると、経口摂取後2~3時間で血中の硝酸塩濃度がピークに達するため、このタイミングでの摂取はパフォーマンス向上に効果的です。

しかし、硝酸塩に関する研究で、成分が筋肉に貯蔵され、血管拡張に必要な時に迅速に利用できることを明らかにしています。なので、狙ったタイミングで摂取することも大切ですが、継続的に摂取することが大切になります。

参考文献

Fujii N, Omori S, Kataoka Y, Maimaituxun G, Bailey SJ, Lloyd AB, Arnold JT, Amano T, Tanabe Y, Omi N, Watanabe K, Nishiyasu T. Dietary nitrate supplementation increases nitrate and nitrite concentrations in human skin interstitial fluid. Nitric Oxide. 2023 May 1;134-135:10-16.

まとめ

ビーツ/ビートルートは、アスリートにとっても注目されている成分であり、様々な健康的なポジティブサポートする役割を持っています。また、特に男性にとって勃起機能にポジティブな影響を与える可能性があるスーパーフードになります。

継続的に摂取し続けることが成果を実感するために必要なので、サプリメントを利用したり継続しやすい方法を選択することが重要になりますね。

また、ビートルートを単体で摂取するよりも「シトルリン」や「アルギニン」など成分を掛け合わせて摂取した方が、目的を果たすために適切なアプローチができたりと、「適切な成分量」と「適切な組み合わせ」を考えた継続的な摂取は大切ですね。